帰宅ラッシュは危険がいっぱい

帰宅ラッシュの満員電車で人の手が擦れて感じるようになってしまった猫耳ショタのお話。
痴漢に変な薬を塗られて慌てて病院に行ったらお医者さんにまでいたずらされてしまいます。

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 夕方の帰宅ラッシュの満員電車はどれだけ毎日乗っていても慣れることができない。長い猫の尻尾は人と人との間に挟まりそうになるし、十歳ぐらいで止まってしまった小さな背丈のせいですぐに僕の身体は人波に埋もれてしまう。自分よりよっぽど大きなサラリーマン達の身体に押されれば踏ん張ることもできずに潰されてしまうしかない。
 背中を鞄や人の身体でぎゅうぎゅう押されながら目の前の扉に身体を預け、僕は今日も憂鬱な三十分間にため息をついた。

(ん……?)

 電車に乗ってから五分経ったか経たないかの時、ぼんやりと外を眺めていると何かが胸と扉の間に挟まってしまっていることに気付いた。思い切り背中を押されているせいで下を向いて確認することもできないが、多分人の手だろう。扉に手を突いた拍子に挟まってしまったのかその手は僕の胸の左側で居心地悪そうにもぞもぞと動いている。

(どうしよう……、どいてあげたいけど、全然動けないし…………)

 扉に両手を突いて扉と胸との間に隙間を作ってみようとしたが、めいっぱい大人の力で背中を押されている状態で僕になんとかなるはずもなかった。僕は申し訳ない気分になりながらも何もできないまま次の駅に着くのを待つことにした。こちらの扉は開かないが、人が少し入れ替わればそのタイミングで動かすことができるかもしれないと思ったのだ。

(あれ……?)

 けれど暫くして、電車の揺れで挟まっている手の平の位置が微妙にずれたかと思うと、その指の先が僕の胸の突起に引っ掛かった。ツンッと軽く弾かれ、僕は背中がぞわりとするのを感じた。

(う、嘘……っ)

 運悪くその指先はそのまま僕の突起を指の腹で押しつぶすようにして止まってしまう。電車の振動に合わせて不規則に突起をくにくにと押し込まれ、僕は慌てて身を捩った。

「ん……っ、んぅ…………っ」

 けれど胸にぴったりと貼り付いた手の平は全く離れてくれなくて、身じろげば身じろぐほど余計に突起を捏ねられてしまう。ぐっぐっと押し込まれたり、優しく円を描くようにして捏ねられたりして、そこはあっという間にツンと固く尖っていった。膨らんだそこはシャツの布地を押し上げ、尚更指が引っかかりやすくなって電車が揺れるたびに強く上下に指で弾かれてしまう。

(僕、人の手で、何勝手に感じて……っ)

 少し指が触れているだけなのに先端がジンと痺れ、手の平が僕の薄い胸を揉んでいるようにさえ感じ始めてしまう。そんなはずないのに、突起を弄っていない四本の指が女の子の胸を揉むように動いている気がする。僕は男だから、そんな所に膨らみなんてないし、揉まれるわけがないのに。
 僕が戸惑っている間にも、指は固くなった突起をコリコリと捏ね回し続ける。

「あ……っ、や……っ」

 僕は必死に声を抑え、身体がびくびく跳ねるのを我慢しようとするけれど、指の腹できゅうっと突起を押しこまれたらどうしても声が出てしまう。無意識に太ももを擦り合わせるようにしてもじもじと足が動いていた。扉の窓ガラスに縋りついて口元を手で押さえる。
 早く移動しなくちゃと思ってもこちら側の扉は僕が降りる駅までは一度も開かない。僕は泣きたい気分になりながら突起に与えられる刺激に耐える。

「ん……っ、んん……っ!」

 指先はゆっくり先端を撫でたかと思うとピンっと突起全体を弾き、それからまたくにゅくにゅ押しつぶしてくる。そのたびにはしたなく肩が跳ね、太ももを擦り合わせてしまう。ただ胸に指が当たってしまっているだけなのにこんなに感じてしまう自分が恥ずかしくて堪らなかった。
 ふいに窓の外を流れる景色がゆっくりになり、駅が近づいてくるのに気付く。

(も、もうすぐ、駅に着くから……、きっと離れてくれるよね……?)

 唇をぎゅうっと噛み、祈るような気持ちで反対側の扉が開くのを待つ。アナウンスが聞こえ一度電車が大きく揺れた。

(え……?!)

 けれど離れていくと思った手はなぜかそのままで、更に知らぬ間に反対側にまで誰かの手の平が挟まっていた。扉が開いても僕の周りは全く動いてくれず、むしろさっきまで以上にぎゅうぎゅうと人に押されて全く動けない。

(そ、そんな……っ、嘘……!)

 僕の期待を嘲笑うかのように扉が閉まり、再び電車は走り出してしまう。さっきまで弄られていた左の突起がまた捏ねられ始める。そして右の突起まで指と指の間で挟まれてきゅうきゅう引っ張られてしまう。左右に違う刺激を絶え間なく与えられて僕は膝が震えるのを感じた。

「や……っ、だめぇ…………っ」

 左は指の腹で上下左右にくにゅりくにゅりと弄り回され、右は二本の指で上下からきゅうっと挟まれてその状態で引っ張るように動かされる。時折シャツのせいで指が滑るからそれもまた感じてしまう。二つの突起はあっという間にこれ以上なくコリコリになっていた。

「あっ、ぁん……っ、んん…………っ」

 こんな所で感じてしまっているのを気付かれまいと両手で口を塞ぐけれど、二つの突起をそんなふうにされて声が我慢できるはずもない。僕は突起を押しこまれ、思いっ切り引っ張られ、そのたびに声を上げてしまう。

(これじゃ、気付かれちゃうよー……っ)

 下着はじんわりと濡れ始め、腰をくねらせると中からはくちゅりとと湿った音がした。こんな状態で人に見られたらすぐに僕がいやらしい気分になっているのがばれてしまうだろう。
 僕がせめて人目を避けようと座席のない車椅子用のスペースの隅に移動しようとすると、胸に貼り付いた手は離れなかったがどうしてか上手い具合に人が動いて難なく移動することができた。けれど不思議に思っている余裕はなく、ただ隅っこで潰されながらこれで人目が避けれるだろうとほっと息を吐き出した。

「あ……っ、やっ、んんっ、ぁん……っ!」

 僕が身体を動かしたせいか、更に混んだ所に来てしまったせいか、突起を弄る指の動きが激しくなる。壁と僕の身体の間に挟まれて手が痛むのかもぞもぞと手の平全体が動き、両方の手が僕の胸をやわやわと揉む。両方同時に摘ままれて引っ張られたり、引っ張られた状態でくにゅくにゅと揉まれたり。僕は腰が砕け、背中を押されて壁に身体を押し付けられた状態でやっと立っていた。
 僕が足をもじもじさせ腰をくねらせると、偶然なのかそれに合わせたように指の動きが激しくなる。

「も、だめぇ……っ、やぁん…………っ! ぁっ、やっ、きゅうってしないで、こりこりしちゃ駄目なのぉ……っ!」

 僕が朦朧とした頭で首を横に振りそう声を漏らすと、左の突起に指が貼り付いて捏ね回し、右の突起を二本の指で思い切り摘ままれた。耐え切れない快感に頭が一瞬真っ白になり、気付けば下着の中がどろどろになっていた。

(嘘……っ、嘘嘘……っ、僕、電車の中で出しちゃったの……っ?!)

 泣きたい気分になって固まっている僕に構わず、胸に貼り付いた手の平は突起を撫でさすり続ける。優しくくにゅ、くにゅと潰され僕はまた声を上げてしまう。

「ぁん……っ!」

 ズボンの中から恥ずかしいぬめった水音がして僕は足をぎゅっと閉じた。

(次の駅に着いたら、降りれるから……っ、もう感じちゃ駄目だってば…………!)

 二つの突起をくにくにと捏ねられ、摘ままれ、駅に着くまでの短いその三分間がまるで一時間のようにも感じた。
 電車の扉が開くと同時に僕は人波に流されて電車の外に押し出され、シャツを伸ばして濡れたズボンを隠し、ふらつく足でトイレへと走った。

* * *

 二度もあんなことはないだろうと思い、僕は昨日のことは忘れることにしていつも通り帰りの電車に乗っていた。今日は壁際ではなく電車の真ん中、前後左右から人に押されて立っている状態だった。

(え……?! きょ、今日も……?!)

 サラリーマンのスーツの背中に身体を押し付けるような姿勢で立つ僕の脇の下に誰かの手が入り込んでくる。電車が揺れた拍子に二本の手が両側から僕の身体を掴むようにして胸と目の前の背中の間に挟まった。まさかと思っている間に指先がもぞもぞと動いて突起を弾いていしまう。

「ぁん……!」

 昨日散々擦られたせいでまだじんじんしているそこは、軽く指が当たっただけでも感じてしまう。僕は鞄から手を離して入り込んできた手の平をどけようとしたが、周りにいる人の身体が邪魔になって腕を持ち上げることもできない。
 気付くと電車の揺れや胸に置かれた手の平、僕の身じろぎのせいで徐々にTシャツの前がめくれ上がっていっていた。けれど僕はその間にも指先でくにゅくにゅ突起を捏ねられ身体から力が抜けてどうすることができなかった。突起を上下に何度も弾かれて身体を跳ねさせるしかない。

「や……っ、んんぅ……!」

 シャツはじわじわとめくれ上がっていき、とうとう二つの突起が外気に触れた。首元でもたつくシャツの裾の下に手の平が入り込み、露わになった肌に直接指先が触れる。

(そんな……っ、こんなところで……!)

 手の平が急に変わった感触を不思議に思うかのように僕の肌を撫で回す。大きな手に素肌をなぞられ、それだけで僕は身体が火照ってしまう。指先が徐々に突起に近付いていき、僕ははしたない期待に触られてもいないのに胸がツンと尖ってしまうのを感じた。

(僕、何考えて……っ、直接触られたりなんかしたら……っ)

 けれど僕が身を捩って逃げようとした瞬間、左の突起に指が引っかかりくにゅりと弾いた。

「ひゃん……っ!」

 洋服越しではない刺激はあまりに強く、ほんのちょっと触れただけだというのに膝が震えてしまう。電車が揺れるたびに指が上下に動いてくにゅっ、くりっと突起を弾かれる。

「だ、だめ……っ、そんなところ、掴んじゃ駄目ぇ……っ、ぁん……! 指、当たっちゃうぅ……っ」

 思わずそんなふうに声を上げるが、車内はうるさく僕の声は簡単に掻き消されてしまい、誰も気付いた人はいないようだった。
 右の突起の周りを指先がくるくると回り少しずつ近付いてくる。くすぐったくもどかしい刺激に無意識に腰が揺れる。触られたら駄目なのに、身体は言うことを聞かず指に胸を押し付けてしまいそうになる。そんな気持ちを煽るように左の突起がぐにっぐにっと指の腹で強く潰された。

「んっ、んぅ……っ、やぁん…………!」

 潰されたままぐりぐりと捏ねられ、僕は我慢できず右の突起も指に擦り付けた。指はそれを待っていたかのように突起をきゅうっと摘まんだ。

(電車の中で、乳首、人の指に擦りつけて感じてるなんて…………っ、誰かに気付かれたらどうしよう……っ)

 けれどそんな恥ずかしさも自己嫌悪も二つの突起をつんっと軽く弾かれるだけで頭の中から掻き消されてしまう。
 突起をきゅうっと指で摘まんで絞り出すようにされ、熟れてじんじんと疼く先端を爪で引っ掻かれる。執拗に一分近くそんなことをされ続けたら僕はもう我慢できなくなって下着をどろどろにしてしまう。立っていられなくなり、胸を弄ってくる手に支えられてようやく立っているような状態だった。

「お、おっぱい、痛いぃ……っ、も、だめぇ……っ」

 泣きそうになりながら首を横に振るも、そんな僕に「嘘をつくな」とでも言うかのように指先が突起をぐにゅぐにゅ押し込んでくる。どれだけ触られても触られ足りないはしたない突起は喜んで固くなりその指を押し返した。

「やぁあん……っ!」

 熟れに熟れた突起を弾かれ、気付いた時には僕は今日もまた下着を汚してしまっていた。

(また、出しちゃった……っ)

 指先は激しく動くのをやめてくれたが離れていくことはなく、ひりひりするそこを労わるように優しく撫でたり優しく摘まんで揉んだりし続ける。もどかしいけれど感じてしまうには充分な刺激で、僕はそれから電車を降りるまで十五分近く足をもじもじさせ続けなければならなかった。

* * *

 今日こそは何もありませんように、と僕は鞄を胸の前でぎゅっと抱きしめて帰りの電車に乗っていた。二日連続で人の指に擦られてしまった突起はまだ赤くなってじんじんしている。シャツを着るだけで擦れて感じてしまい、仕方なく朝は両方に絆創膏を貼って出かけた。

(二度あることは三度あるっていうけど……、さすがにもうないよね?)

 扉脇のポールにつかまりながら、鞄を抱きしめ直す。これなら人の手に胸が擦れてしまうことはないだろう。電車に乗り始めてから五分ぐらいしても何も起こらず、僕はほっと息を吐き出した。

(…………ん?)

 けれどそれから少しして、お尻に何か固い物が当たっているのに気付いた。電車が揺れて体勢を崩した拍子に足の間に通勤鞄のようなものが入り込んでしまう。

「ひゃ……っ」

 その持ち主は自分の鞄がどこかに引っかかってしまったと思ったのか、ぐい、と上に向かって持ち上げようとした。当然鞄は僕の足の間に食い込み、ぐりぐりとそこを刺激されてしまう。上下、前後と鞄を揺らされ、時折鞄を持つ手まで足の間に潜り込んでくる。拳でぐっぐっとそんな敏感な所を押されたら感じてしまわないわけがない。

「んっ、んん……っ」

 僕が思わず太ももを擦り合わせようとすると、挟まっている鞄を引っ張ってしまったのか取り返そうとするかのように尚更強く動かされてしまう。僕は身体がびくびくして足を開くことができず、前を擦られるたびに無意識に鞄を太ももで締め付けた。

「う、うごかさないでくださ……っ、ぁん……!」

 喘ぎ声交じりの懇願は背後にいるその人には聞こえなかったらしく、鞄の手提げを持つ握りこぶしは延々と足の間を出入りし続ける。前後に抜き差しされたかと思うと次はぐっぐっと上に向かって押し付けられ、僕は膝が折れて自分からその手に足の間を擦りつけてしまいそうになる。
 延々と足の間を擦られ続け、僕は頭が朦朧として我慢できず腰を振っていた。腰を突き出すような姿勢になると手提げを握る拳の親指がお尻の谷間をなぞり始める。上下に谷間を行き来し、窄まりの辺りにくるとくにゅっと押し込まれる。

「ぁん……!」

 窄まりに指の先がぴったりと貼り付いてむにむにと入口を広げるように動き出した。ズボン越しにでもそれは感じてしまうには充分な刺激で、僕はこんな所でそこを弄られる恥ずかしさにいやいやと首を振った。けれど電車の振動で指はぐっぐっと押し込まれてしまう。

「やっ、だめ……っ」

 下着とズボンの布地を巻き込み、開いた窄まりに指の先が入ってしまう。その状態で捏ねるように動かされ、僕は入口を広げられる感触に腰を跳ねさせた。
 僕が逃げようとお尻を振ってしまったせいか、短パンの裾が何かに引っかかってめくりあがる。下着は谷間に食い込んでお尻を冷たい空気がなぞるのを感じた。

(お、お尻、見えちゃう……っ)

 僕が恥ずかしさに身を捩ると、一瞬窄まりに食い込んでいた指が外れる。けれどほっとしたのは一瞬で、その太い指が今度は服の間にするりと入り込んでしまった。

「え……っ?!」

 親指はお尻をなぞり、下着の食い込んだ谷間までいくとよれた布地を掻きわけて窄まりに触れた。疼く入口は戻って来た刺激に喜んで口を開き、なんなくそれを呑みこんでしまう。

「やぁん……っ!? だめっ、入っちゃ、いやぁ……っ!」

 指先がもぐりこみ、じわじわと根元まで押し込まれていく。逃げようとしても足を動かすと中の指が内壁を抉って感じてしまい、僕はろくに抵抗もできないまま中へ指を呑みこまされてしまった。親指の持ち主は自分の指が入っている場所がどこなのか気付いた様子もなく、指を引きぬこうと前後にぐちゅぐちゅと動かし始める。

「ぁんっ、だめぇっ、お尻、そんなことしたらっ、ひゃぅ……っ!」

 太い指先がぎりぎりまで引き抜かれたと思ったら再び根元まで押し込まれる。下着の中を伝う先走りが流れてずちゅっずちゅっ、ぐちゅぐちゅといやらしい音を立ててしまう。入口を固い指の関節に擦られるたびぞくぞくして中を締め付けてしまう。

「そんな、太い指で、されたら……っ、変になっちゃうぅ……!」

 ゆっくりと抜かれ、また思い切りぐちゅっと押し込まれ、僕は耐え切れず達してしまった。ズボンの中を白濁がこぼれ、中を出入りする指に絡む。滑りが良くなったことを喜ぶようにまた指が出入りを始めてしまう。

「やん……っ、ひゃぅっ、だめっ、もうだめぇ……っ!」

 達したばかりでこれ以上なく敏感になった中を無遠慮に擦られ、また前が熱を持ってしまう。指はぐちゅんぐちゅんと出し入れされたり、時折探るように関節を曲げてうごめいたりして散々僕を感じさせた。
 降りる駅が近付いてくるとふいに指は根元まで埋まった状態で動きを止める。

「ふぇ…………?」

 急になくなった刺激を恋しがって窄まりはきゅうきゅう指を締め付ける。熟れた内壁は指の形を覚えるようにうごめいて、僕はそこがその形のまま広がってしまうのではないかと心配になる。
 ドアが開く直前になっても指は抜けないままで、僕は震える足で腰を前に引いた。ちゅぽん、と音を立てて指が抜け、めくれ上がっていたズボンの裾が落ちる。

(お尻、ぐちゅぐちゅいってるの、誰も聞こえないよね……?)

 開いたドアに向かって歩き出すと一歩進むごとに食い込んだ下着の奥でくぷくぷと音が鳴る。僕は中に塗りこまれた先走りと白濁がこぼれないようにきゅうと力を入れた。広がったままのそこが抜かれてしまった指を欲しがるようにじんじん疼いた。

* * *

(も、もしかして僕、発情期きちゃったのかな……? でもこの前終わったばっかりだし……、実は物凄く欲求不満とか……?)

 満員電車の中、今日はもう絶対にないだろうと思ったのに、僕は胸とお尻に当たる携帯のバイブレーションで感じてしまい身を捩じらせていた。右の胸の突起の上に一つ、お尻の谷間に四角いスマートフォンの角を押し付けるようにしてもう一つ。二つの携帯はどれだけ緊急の要件なのか鳴り止む気配を見せず震え続ける。

「やぁ……っ、んんっ、はぅ……!」

 最初は何か固い物が当たっているなと思っただけだったのに、こんなふうに延々と小刻みに敏感な場所を刺激されたら感じてしまう。突起に当てられた携帯は平らな画面で先端を擦るようにくるくると円を描いて動き、お尻に当てられた携帯はぐりぐりと固い角で谷間をなぞってくる。
 これぐらいなら耐えられると思ったのは最初だけで、すぐに僕は胸もお尻もじんじん疼いて堪らなくなってしまった。

(人の手とか物が当たっちゃうことぐらい、よくあるはずなのに……、どうしてこんなに感じちゃうの……っ?!)

 胸を刺激されると窄まりがきゅんとして、押し付けられたそれを咥えこもうとしてしまう。でもズボンが邪魔して奥までは弄ってもらえなくて、もどかしさに身を捩るとまた突起に震える携帯を押し付けてしまうのだ。

「ぁあ……っ、はぅ……っ、だめなのにぃ…………っ、感じちゃ駄目なのにぃ……っ、やぁん……!」

 扉の窓ガラスに額を擦りつけ、感じないように我慢しようとしても上手くいかない。突起とお尻を刺激する振動がどれだけ身体に力を入れようとしてもそれを邪魔してしまうのだ。
 僕は電車を降りるまで達することもできない中途半端な刺激に翻弄され続けた。

* * *

 満員電車に乗り込み、電車が走り出すと勝手に心臓がドキドキして身体が疼き始めてしまう。今日はもうない、もうこれ以上あんなことあっちゃいけないと思っても、身体は勝手に胸やお尻を弄ってくる手がどこからか伸びてくることを期待している。

(僕、どうしちゃったんだろう……、こんなの変だよ…………)

 車両の一番隅で人波に押しつぶされながら首を横に振る。壁に身体を預け目を閉じて火照る身体を鎮めようとした。

(え……?)

 けれどその時、太ももを誰かの手の平が撫で上げた。当たってしまった、というのではなく、どう考えても意図的に触っているような手つきだ。その手は足の間の柔らかい部分を上下に撫でさすり、だんだんと足の間にまで上がってくる。慌ててその手をはがそうと両手を伸ばすが、また違う手が胸の辺りを撫で回し始めた。

(こ、これって、まさか、痴漢…………?!)

 身体の前に両腕を回され、抱きしめるようにされながら服の上から身体中を撫でられる。ズボン越しに前をさすられ、胸はシャツの上からなのにすぐに突起を見つけられてしまう。期待でわずかに熱を持っていた身体はそれだけでいやらしく高められていった。
 前を優しく揉まれながら左右の突起をくにゅ、くにゅと交互に摘ままれる。突起はあっという間に固くなってツンとシャツの布地を押し上げた。

「ぁん……っ、やっ、だ、だめ……!」

 僕が首を横に振って胸を弄ってくる手を掴もうとすると、耳元にふっと息を吹きかけられる。若い男の人らしき低い囁き声がする。

「駄目かい? 君の可愛い乳首はこんなにコリコリになって、触ってほしくてたまらないみたいだけど? こんなふうに摘ままれると気持ち良いだろう?」
「ひゃぅ……?! やんっ、やめて……っ、くにゅくにゅしちゃだめぇ……!」
「ほら、これだけでもう足をもじもじさせてるじゃないか」

 ズボンの前を手の平で覆うようにされ、突起を引っ張られるたびにそこがどんどん熱を持っていくのを確認されてしまう。彼は唾液で指を湿らせてシャツの突起の上だけを濡らし、くちゅくちゅとわざと音を立てて捏ねてくる。

「やだぁ……っ、ぁん……っ、触らないでぇ……っ!」
「大きな声を出すと君が乳首を触られてエッチな気分になってるのがみんなにばれちゃうよ? このコリコリになった乳首、みんなに見られて良いのかな?」

 足の間から手を放すと、彼が両手でシャツの前をたくし上げて尖り切って真っ赤になった突起を露わにしてしまう。唾液で濡れた二つの突起は触ってほしいと言わんばかりにツンと立っていた。
 彼は僕の平らな胸を手のひら全体で揉みながら指先で突起を弾いた。

「こんなエッチなおっぱいを見せられたら、みんな君に触りたくなっちゃうかもね。ああ、でも君はたくさんの人にここをコリコリしてもらえたら嬉しいかな?」
「そんなわけ……っ、ひゃっ、ぁんっ、だめっ、おっぱい、揉んじゃ駄目ぇ……っ」

 彼の両手を掴んでやめさせようとしても、突起をくりくり潰されたら全然力が入らなくてどうすることもできない。

「そんなふうにおねだりしなくても、たくさん触ってあげるから大丈夫だよ」
「お、おねだりなんか、してな……っ、ひゃぁん……っ!」
「してるじゃないか。自分から指を押し付けようとしたりして、いやらしいね」

 突起を触られて身体が勝手にびくびく跳ねてしまうだけなのに、そんなことを言われたら本当に自分がやっているようで心配になってしまう。こんなことされて嫌に決まってるのに。恥ずかしいし、早く放してほしいのに。

「やぅうっ、だめ、だめぇ……っ」

 親指と中指で突起を摘ままれ、先端に人差し指で爪を立てられる。カリカリとここ数日で敏感になり過ぎたそこを引っ掻かれ、膝が折れてしまう。壁に身体を預けるようにして前のめりになり、逃げようと身じろいでその指に突起を擦りつけてしまう。

「本当に感じやすくて可愛い子だ。そんなに乳首を弄られるのが好きなのかい?」
「ち、ちが……っ、そんなこと、違うのにぃ……っ、ぁんっ!」

 否定の言葉を遮るように思い切り突起を摘まんで揉まれる。僕の口から出てくるのははしたない喘ぎ声だけになった。

「ひゃんっ、ぁっ、んん……っ、やぁん……!」

 彼は気を良くしたのか指を止めないまま僕の大きな猫の耳に鼻を埋めてちゅっと口付ける。

「もうパンツの中はぐちゅぐちゅだろうね。でも我慢しないとズボンがどろどろになってみんなにばれちゃうよ」
「やぅう……っ、できないぃ……っ、ぁんっ、もう、出ちゃうぅ……!」
「おやおや、仕方のない子だ。ちょっと乳首を弄られただけなのに、もう出しちゃうのかい?」

 僕は直接両方の突起を捏ねまわされて何も考えられなくなり、夢中で彼の言葉に頷いた。彼は突起を摘まんでいた指を放し、指でくにゅ、くにゅと軽く弾きながら笑う。

「じゃあ、今日は君が降りるまでに何回出しちゃうか、数えておこうかな。出しちゃった回数だけ、罰ゲームだからね」
「え……っ?! な、なにする気……っ、やん……っ!」
「大丈夫、心配しなくても気持ちの良いことだよ。君には罰ゲームじゃなくてご褒美かもね」

 そう言うと彼は強く指の腹で突起を押しつぶした。油断していた僕は我慢できずに達してしまう。彼の腕がズボンのウエストから中に入り込み、吐きだした白濁を指に絡めて僕のお腹に塗り付ける。

「さあ、一回出しちゃったね。次はもうちょっと頑張るんだよ」

 彼は笑ってそう言うと、乳首をきゅうっと摘まみ直した。コリコリと捏ねられ、弾かれ、摘まんで引っ掻かれ、僕は結局駅に着くまでに三回も出してしまった。

「じゃあ、明日の罰ゲームは三つだ。楽しみにしてるんだよ」

 ドアが開き、彼はそう言いながら僕の服を直して背中を押した。僕はその声にぞくりとしながら、振り返らずに電車を降りた。

* * *

 翌日、僕はどうしてかいつもの電車に乗ってしまった。時間をずらしたり、車両をずらせば良かったのにと思うけれど、身体が勝手に動いてしまったのだ。
 絆創膏を貼っていてもまだじんじんと疼いている突起に僕は一人足を擦り合わせる。

「ぁ……っ!」

 電車が走り出してすぐ、後ろから僕のお尻を誰かの手がぎゅうっと揉んだ。暫く全体を撫でまわしたり谷間を指でなぞったりした後、僕の吐息が湿りだすとズボンのウエストに手の平が潜り込んでくる。下着をズボンの中でずり下ろされ、素肌に直接指先が触れる。

「ひゃぅ……っ、だめ……っ」

 鞄を抱きしめて身を捩ったところで手が出て行ってくれるわけもなく、僕はお尻の谷間に何かを塗り付けた指先が埋められるのを感じた。軟膏のようなものがたっぷりと乗せられた指は窄まりを探り当て、それを入口に塗り込むようにしてうごめく。

「やっ、なっ、何……っ?!」
「変なものじゃないよ。これはちょっと気持ち良くなるためのお手伝いをしてくれるだけだから。ちゃんと約束を守った君へのご褒美だ」

 昨日と同じ声が聞こえたかと思うと、冷たい液体が塗られた場所がなぜか少しずつ熱を持ち始める。ひくひくと入口が疼いて薬を塗り込んでいる指先を呑みこんでしまう。彼はその誘いを断ることなく素直に指を中へ沈め、内壁にまでそれを塗り込みだした。

「あっ、いや……っ、変……っ、じんじんする……! 塗らないでぇ……!」
「効いてきたみたいだね。気持ち良いかい?」
「い、いやぁ……っ、そんな奥まで……っ、ひぅうっ」

 彼は僕の指では届かないような所にまでしつこく薬を擦り込んでしまう。中はこれ以上なく熱く熟れ、彼の指をきゅうきゅうと締め付ける。

「ぁんっ、やっ、だめぇ……! 熱いぃ……! 奥、あついよぉ……っ!」
「しっかり塗ると丸一日は気持ち良いままでいられるらしいよ。明日は日曜日だし、さすがに君もお休みだろう? お家でも楽しめるようにしてあげたからね」
「う、嘘……っ、一日……?! やっ、やだぁ……っ、あぅっ!」

 彼は内壁に満遍なく薬を塗り終えると、僕の良い所をくりくりと指で撫でさすったままもう一方の手で何かを取りだした。彼は僕の顔の前に三つ丸い球が連なったおもちゃのような物をぶらさげて見せた。それは紐で大きさのばらばらな三つの球体が繋がっていて、持ち手のような小さなリングが一つ付いている。

「罰ゲームは三つ、だったからね」

 彼はそう言うと中から指を引き抜き、代わりにそれを窄まりに押し当てた。何をされるのか気付いた時には遅く、最初の小さな球が中へくぷりと押し込まれてしまう。

「ぁん……っ! いやぁ……っ、そんなの入れないでぇ……!」
「心配しなくてもちゃんと抜けるように持ち手が付いてるからね」
「あぁ……っ、いやっ、だめぇ……っ、入っちゃうぅ……!」

 じわじわと球が半分まで入ると、残りはくぷんと簡単に呑みこまれてしまう。彼は中に入った球を少しだけ指で押して奥にやると、二つ目も同じように押し込んだ。

「ぁっ、ひぁんっ、み、みっつも、そんなの、入んないよぉ……!」
「君のエッチな穴はこれぐらい入れてあげないと満足しないよ。ほら最後の一個」
「ひっ、きゃぅうう……っ!」

 彼は三つ目の球が収まり切ると、持ち手のリングだけが飛び出た入口を満足そうに指で撫でた。

「ほら、全部入ったよ」
「はぅ……っ、ぁ……っ、いや……っ、こんなの、出してぇ……っ」
「入れたばかりなのにもう抜いてほしいのかい? エッチな子だね」
「え……?」

 僕が首を傾げると、彼はリングに指の先を引っ掛けてくいと引いた。途端に疼く中が刺激され、僕は崩れ落ちそうになる。

「ひゃぅう……?!」
「じゃあまず一個目を出そうね」
「ま、待って、だめぇ……! ぁあっ!」

 僕は彼に腰を抱いて身体を支えられた状態で、逃げることもできずに中に入った球をぐちゅんと抜かれてしまう。感じたことのない刺激に僕は身構える余裕もなく達してしまった。中を思い切り締め付け、薬のせいで敏感になった中が終わりのない刺激を僕に与える。
 僕の息が整うのも待たず更に紐を引っ張ってくる彼の腕を必死で止める。

「やっ、やだぁ……っ、抜かないでっ、駄目……っ!」
「おや、やっぱり中に入ってた方が良いのかい? わがままだね」

 彼はそう言いながら抜こうとしていた二つ目の球を中に押し込み直し、抜けた三つ目の球も入れ直してしまう。

「きゃぅう……っ!?」
「全部入ったよ? 嬉しいかい?」
「ぁあっ、ぁん……! 動かさないでぇ……っ!」

 彼は中に入った球を指で押し込んだり、紐を引いて抜けそうになるギリギリまで戻したりを繰り返した。敏感になり過ぎた中をごりごりと遠慮なく刺激され、下着の中がどんどんどろどろになっていく。

「やっぱり罰ゲームじゃなくてご褒美になっちゃったね。こんなに気持ちよさそうにしちゃって」
「やぅうっ、ぁっ、お尻、熱いぃ……っ、いやぁ……っ、もう、だめぇ……!」
「ああ、ごめんね。もっと強くしないと物足りないよね。お薬が効いてじんじんしてるんだもんね」

 彼はそう言って笑うと持ち手を掴んで一気に球を引き抜いた。

「ひっ、やあぁん……!」

 あまりの刺激に一瞬意識が遠のいた。気付いた時には下着の中から溢れてしまった白濁が太ももを伝っていた。
 急に入っていた物を奪われ、中がひくひくと物欲しげに動く。

「気持ち良かっただろう? もう一回入れようね」
「い、いや、もう……っ、だめ……! やぁん……っ!」
「こんなに欲しがってるのに、嘘つきなお口だ。何回でも入れて、抜いて、気持ち良くしてあげるからね」

 彼は疼く窄まりに再び球を全部呑みこませてしまう。僕はもう何もできなくて、彼に与えられる刺激に意識を奪われていった。
 駅に着いた時の記憶はなく、気が付くと僕は駅のトイレの個室の中にいた。服を整えられズボンの中を拭かれ、けれどお尻の中には三つの球がしっかり全部深くまで埋められていた。
 僕がなんとかそれを引き抜いて家に帰りつけた頃にはすっかり深夜になってしまっていた。

* * *

 翌日、お尻の奥が疼いて堪らなくて、僕は泣きそうになりながら近所の個人診療所へ駆け込んだ。ここは僕が発情期の時の興奮を抑える薬を貰っている所で、何か困った時はいつも先生に頼るのだ。優しくて親身になってくれる頼りになる先生だった。
 休診日なのに事情を話すとすぐに彼は診察室へ僕を入れてくれた。

(あれ、なんか先生の声……、どこかで聞いたこと、あるような……?)

 いつも聞いている声だから当たり前なのだけれど、僕はベッドの上に座らせられながら首を傾げた。彼はそんな僕に気付いた様子もなく、普段通りに微笑んで話しかけてくる。

「痴漢にあうなんて、ショックでしたね。後遺症が残るような薬ではないと思いますが、心配なので塗られた場所を確認させていただいきますね」
「は、はい……」
「少し恥ずかしいと思いますが、ちょっとだけ我慢してくださいね」

 僕は診察用のベッドの上にうつ伏せになり、腰だけを突き出す姿勢にさせられる。恥ずかしいけれどお医者さんの前で恥ずかしがる方が恥ずかしい、とシーツを握り締めて我慢する。
 彼は僕のズボンと下着をおろし、手袋を付けるとお尻を左右から掴んで谷間を割り開いた。熱くなってひくひく動いている窄まりをまじまじと見られて、それだけで奥が期待して疼いてしまう。

「かなり奥の方まで塗られましたか?」
「え、えっと……、多分……」
「確認したいので、一度指を入れさせてくださいね。どこら辺まで塗られたか教えてください」
「え……っ、あ、はい……、わかりました……」

 驚いたけれど、診察なのだから仕方がない。僕はなるべく感じてしまわないように念じながら指先が中に潜り込んでくるのを待った。

「ぁん……っ!」

 まず指先が埋められ、入口を広げるようにくにくにと動く。中の状態を確かめているのだとはわかっているが、それでもじんじんする内壁を撫でられたらどうしても感じてしまう。

「じんじんするのはこの辺りまでですか? それとももうちょっと奥まででしょうか?」
「やっ、……んんっ、はぅ……っ、も、もっと、奥、ですぅ……っ」
「ではもうちょっと奥に入れますね。こんな状態なら感じてしまっても仕方がないんですから、恥ずかしがらなくて大丈夫ですよ」

 彼は僕の頭を撫でると、じわじわと指先を更に奥へと進めた。半分ぐらいまで埋めると、再び内壁を指の腹でさすり始める。丁度僕の良い所を触られてしまい、腰が揺れて先端からとろりと先走りが垂れてしまう。

「ぁっ、やんっ、先生……っ、そこはだめですぅ……っ!」
「動かないでください。危ないですよ」
「で、でも……っ、ぁん! やぅう……!」

 彼は僕が一番反応する所を確かめるかのようにしつこく中を捏ねまわす。僕は無意識にその腕にねだるように尻尾を巻き付けてしまう。

「やぅっ、やぁん……っ、先生、違います……っ、もっと、もっと奥まで……っ」
「これより奥もじんじんするんですね。それだと貴方の指では届かないでしょうし……、つらいでしょう」
「きゃぅ、んんっ、ぁん……!」

 彼は根元まで指を押し込むと、その状態のままカルテに何かを書き込んでいく。

(ど、どうして、抜いてくれないんだろう……?)

 彼が指を何度も出し入れするから、僕ははしたなくその指をぎゅうぎゅう締め付けてしまう。

「大体じんじんするのはこの指の長さぐらいまでの深さということですね?」
「は、はい……っ、あんっ、ひぅ……っ、も、指、止めてくださ……っ、やん!」
「診察ですから、我慢してください」
「ひゃんっ、ご、ごめんなさ……っ、あぁんっ!」

 彼は先走りが垂れてシーツを汚してしまうまで手を止めてはくれず、指を抜いてくれたのは随分と経ってからだった。僕のお尻を撫でてそのままの姿勢で待っているように言い、薬品棚から軟膏のチューブを一つ取り出した。

「発情期の時に出しているお薬に似た成分の塗り薬です。疼きが収まって楽になるはずですよ」
「本当、ですか……? 良かった……」
「しっかり塗りこまないと効かないので、少し機械を使いますね」

 彼は薬を手に絞り出すと、それを指と同じぐらいの長さの棒に塗り付けた。全体に満遍なく薬を広げ、その棒の先端をぴたりと窄まりに押し付けてくる。

「では入れますね」
「え……っ、やっ、きゃぅう……!?」

 指二本分ぐらいの太さの棒をいきなり根元まで押し込まれ、僕は我慢できずに白濁をこぼしてしまう。先生の前で達してしまったことが恥ずかしくて泣きそうになるが、彼は気にしていないのか作業を続ける。

「暫く動きますが、つらくてもちゃんと我慢してくださいね。早く良くなるためですから」

 彼はタイマーをセットすると、カチリとリモコンのスイッチをオンにした。途端に中の棒がうねるように動き出し、僕は思わず腰を振った。

「ひゃぁん……?! な、何、ぁあん……っ!」
「敏感な部分にしっかり薬を塗り込むための機械です。すぐに終わりますからね」
「やぅうっ、と、とめてぇ……っ、無理ぃ……! 中、ぐりぐりしないでぇ……っ!」
「我慢しないと中が疼いてつらいままですよ。明日もお仕事なんでしょう? 早くしっかり治さないと」
「で、でもぉ……っ、ひゃぅうっ!」

 彼は身をよじらせる僕を見て、何を思ったのか抱え上げて診察用の椅子に座らせた。足を立てて開かされ、閉じれないように足首を固定されてしまう。機械を咥えこんでひくつく窄まりと白濁でどろどろになった高ぶりをライトで照らされて僕は恥ずかしさに目を閉じて顔を覆った。

「今のうちに胸の方も診ておきましょうね。弄られてひりひりすると言っていたでしょう」
「へ……っ? こ、こっちも、お薬塗るんですか……っ? ぁん……!」
「乳首にはおかしな薬は塗られなかったそうですが、擦れて小さな傷が付いてしまっているかもしれませんから、念のために消毒して傷薬のようなものを塗りますね」

 シャツの前をめくり上げられ、摘まんだり引っ張られたりしてまじまじと二つの突起を見られてしまう。彼は左右の突起をぷにぷにと摘まみながら言う。

「随分酷く弄られたようですね。ひりひりしてつらいでしょう?」
「ぁっ、ひゃぅ、つ、つらい、ですぅ……っ」
「まず消毒しますね。ちょっとすっとしますよ」

 彼は僕にシャツの裾を掴んで押さえさせ、アルコールを含ませた脱脂綿で摘まむようにして突起を拭いた。

(あ、なんか、変……っ)

 彼は乾かすためか濡れた突起にふーっと息を吹きかけてくる。背筋がぞくぞくして僕は思い切り中に入ったものを締め付けた。

「ぁあん……っ! だ、だめっ、息、かけないでぇ……! ち、乳首、変になっちゃうぅ……!」
「早く薬を塗るためですから、我慢してください。ほら、まだちょっと濡れてるからお薬が塗れませんよ」
「やぁん……っ、摘まんじゃ駄目ぇ……!」

 彼は突起を摘まむと先端に向かって何度もふーっと息を吹きかけた。感じたことのない刺激に腰が疼いて堪らない。彼は左右の突起が完全に乾くまで交互に摘まんでは息を吹きかけてを繰り返した。そのたびに奥に力が入り内壁を抉られ全身ががくがくと震える。
 彼は両方の突起を親指でマッサージするように捏ねながら快感で蕩けていく僕の顔を見つめる。敏感になったそこをしつこく捏ね回され僕は先走りをだらだらと椅子に垂らしてしまう。

「せんせぇ……っ、だめ、おっぱいぐりぐりしないでぇ……っ! ぁんっ、乳首、あついぃ……っ!」
「消毒が沁みるようですし、やはり肌が傷付いてしまっているようですね。傷の治りを早くするお薬を塗りましょう」
「手、止めてくださいぃ……っ、もう、ぁあんっ!」

 彼は左の乳首を摘まんでぷにぷにと弄り続けながら、もう片方の手でキャスター付きの棚を手元に引き寄せた。上に乗った柔らかいゴムのような素材でできた楕円形の小さなボールを手に取る。それを何かとろりとした液体に浸して濡らしたかと思うと僕の胸の突起に押し付けてきた。

「これで塗ると薬の効きが良くなるんですよ」

 柔らかいゴムが僕の突起を包み込むようにぺたりと貼りつく。そしてカチリとスイッチが入ったような音がしてボール全体が震え始めた。

「ひゃぅう……?! やっ、ぁんっ、取ってくださ……っ、いやぁ……!」
「どうですか? 薬が中に染み込んでいく感じがわかるでしょう?」
「わ、わからな……っ、やうぅ……っ、やんっ、だめぇ……!」

 表面に塗られた粘性のある薬のおかげで皮膚の擦れる痛みはなく、ただただ快感だけが僕を襲い続ける。突起に与えられる振動も中を掻き回す棒の動きも不規則で僕は身構えることもできず快感に悶えた。

「どうですか? 乳首、気持ち良いですか?」
「きもち、いいですぅ……っ、だから、だめぇ……っ!」
「ふむ。薬が効いていないようですね。もう少し続けましょう」

 彼は僕がいくら首を振っても突起からその機械を離してはくれず、中に入った物を抜いてもくれない。その上中から棒が抜け出そうになると思い切り奥に押し込み直してくるのだ。
 いつの間にか両手首まで診察椅子に固定され、突起には左右とも丸い機械がテープで貼りつけられていた。彼は中に入った棒を抜き差ししてぐちゅぐちゅと中を掻き回す。

「お、おしり、変になっちゃうぅ……っ、おっぱい、じんじんするぅ……っ!」
「かわいそうに。予想以上に強い薬を使われているようですね。でも大丈夫ですよ。しっかり治療してあげますから」
「あっ、ぁっ、せんせぇ……っ、お願いしますぅ……っ、おしり、も、もっと、奥が、おくがきもちいいの……っ、治してぇ……っ!」

 僕が懇願すると機械がうごめく内壁をごりごり刺激して奥に押し込まれる。僕はもう吐きだすものもないまま絶頂に達してしまう。
 朦朧としていく意識の中、ゆっくりと背もたれが倒れて彼の身体が覆いかぶさってくるのを見た。彼は僕の尻尾と耳を優しく撫でて微笑む。

「眠っても大丈夫ですよ。次に起きた時には、ちゃんと楽になっていますからね」

 穏やかな声音に安心して、僕は意識を手放した。

* * *

 先生の所から帰って二日ぐらいは疼き止めの薬が効いているのかだいぶ楽に過ごすことができた。けれど一週間ぐらいするとまた電車で「あれ?」と思うことが起きるようになってしまった。今日もまた偶然当たった誰かの指に突起を捏ねられて電車の中で出してしまった。
 帰り道、よろよろした足取りで診療所の前を通ると中はまだ電気がついていて、診療時間はとっくに終わっていたけど思わず飛び込んでいた。

「あっ、ぁん……っ、んん……っ」
「今日は乳首だけだったようですが、一応後で念のため中にもお薬を塗っておきましょうか。感じてしまうと困りますからね」
「お、おねが、い、しますぅ……っ、あぁん……っ!」

 汚れた服のままではいけないと彼の娘さんのお古らしき白いミニのキャミソールワンピースに着替えさせられ、服の隙間から指をさしこむようにして突起に薬を塗られる。彼の膝の上に乗せられた僕は先端をぬるぬる指の腹で撫でられるだけで身を捩じらせてしまう。お尻がぎりぎり隠れるぐらいの丈しかないスカートはちょっと足をもじもじさせただけでめくれあがり、僕は裾を両手できゅうっと押さえた。
 けれど彼が僕を膝から下ろし近くにあった椅子に両手を突くようにして立たせるから後ろが簡単に丸見えになってしまう。片手で突起をこりこり捏ね回されながら露わになったお尻を撫でられ僕は無意識に腰を振った。

「ぁ……っ、お尻見えちゃいますぅ……っ、やん……っ」
「見えないと診察できないでしょう? ここの、ひくひくしている所をちゃんと見せてもらわないと」
「きゃん……っ!」

 薬をたっぷり塗られた指がずちゅんっ、と中に押し込まれる。引き抜かれては根元までしっかり埋められ、僕は膝ががくがくと震えてしまう。

「あんっ、やぁんっ、せんせぇ……っ、も、っと、ゆっくりしてぇ……っ!」
「この後ちゃんと機械で塗り込みますから、心配しないでください」
「ち、ちが……、そうじゃなくてぇ……っ、ひぁん……っ! ぁっ、ああっ、だめぇ……!」

 ぐちゅぐちゅと散々掻き回された後、この前とは違う何かいぼいぼの付いた機械がお尻に当てられる。

(こ、こんなので、中、ごりごりされたら……っ)

 けれど抵抗などできるわけもなく、ぐぷぐぷっと音を立てて呑みこまされてしまう。全体を覆うようについたサイズの不ぞろいな突起物が僕の内壁をごりごりと抉り、僕は白濁をまき散らしながら床に座り込んだ。
 彼は僕を診察椅子に座らせ、両手両足を固定すると中に入った機械のスイッチを入れた。

「あぁぁっ、中っ、こんな、太いの……っ、むりぃっ、ぐちゅぐちゅしないでぇ……!」
「抜けそうになったらちゃんと入れてあげますから、安心してください」
「いやぁ……っ、とめてぇっ、むりなのぉ……!」

 彼は僕がどれだけ頼んでもうねる機械の動きを弱めてくれることはなく、僕のお尻を撫でたり肩ひもをずらして突起を摘まんでくるだけだった。
 感じる所を狙うようにしてぐりぐりと出し入れされ身悶える。

「どうでしょう? 中、気持ち良いですか?」
「はぅっ、ぁあんっ、そこ、ぐちゅぐちゅしないでぇ……っ、だめっ、きもちいいからぁ……っ」
「ではもう少しお薬を塗らないといけませんね」
「やぁあん……っ! おしりひろがっちゃうぅ……っ!」

 機械の柄を握って思い切り感じる所を抉られ、僕は力いっぱい中を締め付けて達してしまった。彼は中の振動を弱くして左右の突起をピンと弾いた。

「最近お疲れなんでしょう。ホルモンバランスの関係で弱い発情期が来てしまっているのかもしれません。暫く週に一回ぐらいのペースで通って治療しましょうね」
「は、はいぃ……っ、んんぅっ、お願いしますぅ……っ、ぁん!」
「洋服はこちらで適当な物を用意するので、そのまま来てくださって構いませんよ」

 ぷにぷにと突起を揉まれながら僕は必死で頷く。彼は満足そうに微笑んで、またカチリとスイッチを上げ中の振動を強くしたのだった。

(「帰宅ラッシュは危険がいっぱい」おしまい)

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